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Q3 冬になると悪化するのはなぜ?

 同じような食事をしていても、冬が近づいて来ると悪化します。やっぱり食事は関係ないのではないでしょうか?

2010.7.5
アトピーなんか飛んで行け!の会

「食べ物」と言うのを「アレルゲン」と捉えるなら、確かに季節によって悪化したり良くなったりするのはおかしいですね。「食物アレルギー」と診断されて除去食をしている方でも季節によって症状が変化している方は多いようです。その矛盾に気付いて頂きたいものです。
でも、私たちが考えているように、「栄養素の過剰の害」と捉えると、説明がつくと思います。
食事日誌や、症状を見せていただかないと、はっきりとした原因は想像できませんので、一般的な事として、説明させて頂きます。

動物性脂肪過剰タイプ の場合、分厚い湿疹が、ひじ、ひざの内側・顔・陰部など比較的皮膚の柔らかい部分、皮膚温の低い部分に出やすいです。しゃぶしゃぶの後の冷えたおナベに浮かんでいる牛肉の脂を思い浮かべて下さい。これらの脂 は、冷えると口の中でベターとしたり、ざらざらして食べにくいですよね。それは、人間の体温では、溶かせないからなのです。ですから、脂肪が消化・吸収され、血液中に入ると、人間の体内では、固まりやすいため、なるべく体外に排泄しようとするようです。
しかし、やはり夏の間は、外気温も高いので多少動物性脂肪を食べすぎても害は少ないのですが、だんだん寒くなってくると、 湿疹として出てきやすくなります。
一旦体内に入ったこれらの脂肪は、リポ蛋白によって運ばれま すが、これには不飽和脂肪酸が必要なため、湿疹の無い部分の肌は、不飽和脂肪酸が不足しがちになり、かさかさとした粉を吹いたような肌になりやすいです。アトピー性皮膚炎の患者さんは、皮膚のセラミドが減少している場合が多いと言われますが、セラミドの原料はリノール酸です。
 リノール酸を極力減らすように指導され悪化している人も最近は多くなっています
  皮膚科の先生は、これは生まれ付きのものだと言われますが、 お肉の量を減らせば、しっとりとした、艶のある肌になりま す。うちの子も昔は、かさかさとした肌で、私の母に「赤ちゃ んの肌とは思えない」と言われていましたが、肉の摂取量を控 えて1カ月で湿疹がなくなり、4カ月で、しっとりとした肌に なり、今では他の子どもさん達よりもずっときれいなしっとりとした肌をしています。

幼児期になると、肌には出ずに、粘膜に出る人もいるようです。鼻に出ると、鼻炎・花粉症となり、のどにでると喘息にな ります。このタイプの喘息は、運動すればするほどひどくなる タイプだと思います。運動すると、植物性油脂が大量に消費さ れるからです。

普通の人でも、冬になると、肌は乾燥しがちです。この時、不足気味の植物性油脂を補ってやると、肌がしっとりとなります。昔の人が冬になると米ぬかで肌のお手入れをしていたのも、こうして考えると、理に適った事だったのですね。
アトピー肌の人も、浴そうにぬか袋に入れた米ぬかを浮かべたり、植物性油脂系の入浴剤等を入れると、とても効果がありますよ。植物性油脂系の保湿剤も効果があります。ただし、植物性油脂は非常に酸化されやすく、酸化されると余計に刺激になりますので、ご注意下さい。なるべく早く使い切り、保存は冷暗所でするといいと思います。ちょっと古くなった場合は、健康な人の肌で刺激性がないか確かめてもらってから使いましょう。

蛋白質過剰タイプの場合は、夏の暑い間は、汗のなかに尿素として排泄されていた過剰な蛋白質が、寒くなって汗をかかなくなると、湿疹 となりやすくなるようです。また、夏の間は成長期であり、大人でも新陳代謝の盛んな時期ですので、冬に夏と同じ量の蛋白質を摂ること自体が、多すぎになります。
運動量によっても、蛋白質の消費量は違います。

季節や運動量、年齢、成長度によって、栄養素の消費量が違うことを、認識しましょう。

 

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