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Y.Sさんからのお便り

97.5.20 /97.6.5

アトピーなんか飛んで行け!の会

97.5.20  お久しぶりです。

  こんにちは。個人的には御無沙汰してましたが、***会議室のディスカッショ ンは読んでました。谷尾さんが攻められているような時には、何とか言ってあげたい と思ったのですが、私自身も自信が無くて、黙って読むだけですみません。
谷尾

いえいえ。きっと見守って下さっていると思っていました。
実名での発言ですし、一番弱い立場ですから、無理もありません。陰ながら応援して下さっているだけでも、有り難いです。でも、完全に治った時には、是非是非他の患者さんのために、ご発言下さい。お願いします。
私とて、この会がすべて、という姿勢ではなく、**の病院の漢方はずっと取り寄せ ていますし、栄養についても徐々にですが、自分でも勉強しています(勉強と言うほ どではないけど)。谷尾さんの理論がすんなりと納得できたのも、**の病院での食 事指導が同じ路線だったということが大きいと思います。会議室でもよく言われるよ うに、患者サイドとしては、自分の納得いくものを試し、自分で判断するというのが 、一番健全でしょう。
谷尾

そうです。「医師や治療者におまかせ」ではなく、ご自分で治療法は選んで頂きたいですね。
民間療法か否か、というところで何人かの方に意見されていましたが、 私にとっては、病院での治療も、民間療法も、本当のところジャンルはどうでもよい のです。保険が効くかどうかというのは、経済面では大きなことですが、だからそれ が絶対的な治療法かというと、そういうことでもないと思うのです。 結局、治すのは患者本人とその親なのだと、今は思います。 そして、この会はそういう元気をいただけるという意味で、とてもありがたいです。 (1月末の私のうろたえたお電話を覚えていらっしゃるでしょう)
谷尾

そういうふうに思えるようになることが重要ですね。 そう思えたら、後は速いんですよ!
それにしても、「みんなで情報交換しながら治療法を模索するボランティア団体」と いうのは、「アトピーを治してもらう」ことを前提にしている場ではわかりにくいで すね。
谷尾

そう思います。少しずつ意識改革していくしかありませんね。
レターにも載っていた丸元さんの著書をこの一月くらいかなり読みました。 なかなか自分で買いにいけなかったところ、知人が貸してくれました。 丸元さんの本で、脂肪の取り方の大切さが とてもよくわかりました。また、肉類の過剰についてもよくわかりましたし、 それを穀物と豆類を基本とした食事に変えることで、大事な蛋白質も不足させなくて 済むことが説明されていました。また、カラー版のレシピの本では、肉や油が少ない 料理がたくさん紹介されていたので、とても参考になりました。
谷尾

この本が10年も前に出ていたなんて、驚きですよね。私も、もっと早く出会えなかったのが残念です。 でも、娘がああならなかったら、理解できなかったかも、気づくことできなかったかもしれません。 娘のお陰と思うようにしています。
**の症状は小康状態と言ったところ。 もう、うろたえるようなひどい状態はないのですが、やはり、暑くなってきて 寝ていてかゆがったりすることが、このところ多いです。 「かゆみ」が一番のネックですね。 でも、以前のように、かきむしった翌朝、体中いたるところで液がにじみ出ている、 ということがないように感じます。 夜中の1時ころかゆがって、軽くたたいてあげたりして、翌朝、 「夜はあれだけかいていたから、きっとひどいな」と覚悟して寝間着をぬがしてみて 「あれ?案外きれいだ」ということがよくあります。 体に蓄積していた蛋白質が減ってきたのでしょうか?
谷尾

少しずつ回復しているようですね。
 これは、大抵の方がおっしゃいます。特に植物性油脂タイプの場合に、顕著です。
減ってきたのは植物性油脂(由来の不飽和脂肪酸)でしょうね。でも、また波が来ると思います。(噴き出し現象) 波がだんだんと小さくなって行くはずです。しばらく食事と共に、症状の記録をお願いします。
 植物性油脂(由来の不飽和脂肪酸)がかゆいのは、酸化されるからだと思うので、ビタミンE,Cを含む青野菜をしっかりと食べさせて下さい。それと、黄汁はこまめにふき取ってあげると、かゆみがましなようです。亜鉛華軟膏もいいみたいです。
そういえば、私、夫のことを言い忘れていたかもしれません。 約11年前、結婚したころ、夫はアトピーで、皮膚科からステロイドをもらって塗って いました。先生からは「大人になって出たアトピーはまず治らない」と言われていま した。 ステロイドの害が出るよりも前に、自発的に量を減らしていきました。 一時期はリバウンドらしき症状が出て、顔もかなり赤くなり、日中から飲酒している と言われたりして、仕事でも苦労したのですが、5,6年前からは、どういうわけか軽 くなってきて、今はほとんど薬もつけず、「完治」といっていい状態です。
なんで良くなったんだろうね?とよく家でも話題になります。 彼は結婚の1年前まで海外に長く暮らしていて、帰国してから症状が出ました。 よく、体の細胞は7,8年で作り替えられると聞いていたので、 帰ってきてやっと、体が日本に慣れたのだ、と本人は言っています。 でも、私は最近、栄養過剰ということを考えるようになってから、 夫の食事とエネルギー消費のバランスがよかったんじゃないかと思い始めています。
夫は朝食を食べません。お腹の目覚めが悪くて、朝起きてすぐ固形物を食べると下痢 をします。薄いコーヒーだけとって出かけます。昼は外食、夜も8割は外食。 悪い食生活の見本ですね。でも、基本的に自分の食べたいときしか食べないんだと思 います。昼や夜の外食も食べたいときに、あるいは食べられるときにしか食べないみ たいです。でも、食べるチャンスのあるときは、すごくおいしそうに、よく食べてい ます。肉も野菜もモリモリ。穀類は白米はあまり食べず、(お酒が穀類のジュースな のだから、と本人はいう)でも、麺類は大好きですし、また、玄米だとおかわりさえ します。それと、牛乳は絶対飲みません。下痢をするから。

私はこんな彼の食生活を悪いとだけ思っていましたが、よく観察していると、 決して自分の体の要求以上のものは食べていないな、と思います。時間だからという 義務感では食べていない。それに、よく動いている。といっても、健康の為に運動を するというわけでもない。仕事に出ること自体が運動になっているのかな。 丸元さんの本のどこかに書いてあったことをふと思いだし、夫の食生活は、なんだか、 狩猟時代の「食べられるときに食べる」というパターンに近いなあ、と思う。 「飽食」「充足した食生活」とはなっていないように思う。 それがかえって自分の体にあっていたのかなあ・・・
もちろん、こんなだから、足りない物もけっこうあるように思うのだけど。 でも、とにかく外食がほとんどで、私は何もしてあげられない状態です。 せいぜい、家で食べられる日は、玄米にしたり、意識して野菜を多くするくらいです。

谷尾

ご主人の件、よく分かります。 私もホームページにアップしましたが、うちもそうでした。夫は、食べるときは、びっくりするほど食べるけど、翌日下痢気味になると、途端に食べないし、日曜など一日うちにいるときは、あっさりした物しか食べたがらないんです。そうやって、自分だけはコントロールしているんです。 私は、自分が食欲なくても、「子供のためには、栄養の有るもの作らなきゃ!」と必死になって食べさせてた気がします。
アトピーって不思議ですね。 では、また。
谷尾

そうですね。でも、こうしてみると、面白いほど法則がありますね。 きっと私とSさんは、同じタイプの人のような気がします。 最初にメール頂いた時もそう思ったけど。

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97.6.5  

  こんにちは。会議室の件ではやはり、心をいためておられるようですね。 でも、こうしてまた、谷尾さんからメールが届いて嬉しいです。
谷尾

ありがとうございます。
 そうですね。
一番残念なのは、せっかくやってみようと思われた患者さんが、ああいうご発言を見たらきっと躊躇されるだろうと思うからです。
よく民間療法で取りざたされる方達も、そういう場合が多々あると思います。(もちろん、悪徳業者もいるでしょうけど)
 ただ、「なぜ効くのか」をもっと客観的に調べなくてはならないのに、はなからそれをしようとされないのでしょうね。漢方薬についてもそうですよね。これは医学界全体の問題でしょうけど、息子が発病した10年前と、アトピー治療の現状がほとんど変わっていないのも無理からぬ事です。
 これからは、治った患者が、直に情報を伝えていけるのですから、変わっていくと思います。患者が変えて行かなければならないと思います。
  >私は、自分が食欲なくても、「子供のためには、栄養の有るもの作らなきゃ!」と必 死になって食べさせてた気がします。

まったく同じです。 今でも、あまりに肉類に手をつけないと、「食べないの?」と 心配して聞いてしまいます。 でも、給食でちゃんと食べてるんだっけ、と思い直します。

谷尾

そうですよね。私も、最初の頃は、まだ確信が無かったのです。でも、夫が反発してお肉を山ほど食べだした時が有って、その時に、大きなおできができて、口が破れて、なんと中から「牛脂(由来の飽和脂肪酸)」が出てきたんです。それを見た時に、やっぱり「牛脂」は人間にとって必要ないものだったんだ、と確信しました。(そういう人体実験?をしてくれる夫に感謝ですね^^;) )
それ以来、「お肉も摂らなくちゃ!」というのがなくなりました。うちも、給食の無い日はお肉を使う事もありますけど、なるべく鳥肉にしています。
  このところ天気が悪いので、あんまりかゆくならないようです。

>植物性油脂(由来の不飽和脂肪酸)がかゆいのは、酸化されるからだと思うので、ビタミンE,Cを含む青野菜 をしっかりと食べさせて下さい。

本当に、「かゆみ」のメカニズムが解明されれば、 ずいぶん助かるのですが。 栄養に気をつけて、良い方向へむいていても、何かのきっかけで 掻き始めると、あっというまに逆戻りですから。

谷尾

これは、噴きだし現象ではないかな?「治まってきた」と思っていると、また掻きむしって「逆戻り」は、よくありました。場所が上から下に移動して行くのが特徴です。
  もうすぐ学校の宿泊学習があり、キャンプ場のバンガローに一泊します。 今はとても楽しみにしています。 かゆみを一人で乗り切れれば、きっと本人の自信にもなると思うのですが・・・ 祈る様な気持ちで「いってらっしゃい」というしかないですね。 かゆみ止めの飲み薬と、亜鉛華軟膏は持たせるつもりです。 それでは、また。
谷尾

いっぱい体を動かすと、それだけで改善されることもありますから、大丈夫かもしれませんよ。楽しい思い出になるといいですね!
また、様子を知らせて下さいね。

  

☆その後の様子(98.6.12) 会員さんの声(その10)

噴き出し現象 について

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