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会員さんの声
(その1)

1997.6.18
アトピーなんか飛んで行け!の会

 主催者  谷尾敦子 (97.5.27)
(2人の子供のお母さんです/食事改善開始時娘が5才)

 私は、「アトピー性皮膚炎について」のコーナーでも書きましたように、二人の子 供たちのアトピー性皮膚炎を食事の改善で治す過程で、オーバーフローモデルを考え付きま した。
しかし、その時考えてみると、今までの人生の中で何度も「過剰の害」を体験して いた事に気が付きました。その時は、いつの間にか治ったり、「不思議な事に」治っ たりしていましたが、後から考えてみると、原因がよく分かるのです。それについて お話したいと思います。

☆私は、子どもの頃、小児喘息で夜中に何度も病院へ担ぎ込まれるほど結構ひどい喘 息だったようです。それが、5歳の時に、札幌に転勤になったとたんに急に発作が起 きなくなり、完治しました。「気候が合っていたのかしらね。ふしぎね。」と言うの が、子どもの頃から、母に聞かされていた事です。

☆中学生の頃、冬に雪道を歩いて学校に行くと、目からぽろぽろと涙が出て、しばら く止まらない時期がありました。私はまぶしいのが苦手な方で、雪の反射のせいだと 思っていました。しかし後から考えてみると、そういう症状があったのは、一冬だけ だったと思います。

☆結婚一年後、夫が急に頭皮に湿疹が出だし、夜中にせき込みで何度も目が覚めるよ うになり、2カ月程続きました。実験でモルモットを使っていたので、「感作された のかも」と 話していました。でもその後アメリカへ留学した途端に何の症状もなく なりました。モルモットは、アメリカでも 使っていました。「あれは一体何だった んだろう」これがその後何年もの間私たちが思い出す度に「不思議な出来事」と思っ ていた事です。

☆帰国後、子どもが産まれましたが、二人ともアトピー性皮膚炎に なりました。卵 や牛乳を除去したり、合成洗剤を粉石鹸に変えたり、木綿の服を着せたり、いろいろ やりましたが、完全には治りませんでした。夫もせき込みは無いものの、手に湿疹が 出来はじめました。今度は、実験用の「ゴム手袋」が犯人にされました。ゴム手袋は 、そのずっと前から使っていたのにです。足のくるぶしの所にも湿疹ができました。 これは靴のせいにされました。

そういう自然に治ったり、また再発したりするのはいったい何故なのか。本当 に不思議としか言いようが無いですね。こういう現象を「アレルギー性の反応」と思 っている限り。「アレルギーのコップ」という考え方で説明する方もありますが、そ れらがどう「抗原抗体反応」に関係して症状が出たり出なかったりするのか、はっき りとしたメカニズムは示されていません。
しかし、これがオーバーフローモデルを使うと、簡単に説明できるのです。

☆ 私の小児喘息が治ったのは、九州から札幌に転勤になり、牛肉をほとんど食べな くなったせいではないかと、今は考えています。東日本では牛肉は特別の時に食べる 肉というイメージが強く、当時は普段はあまり食べませんでした。わが家でも次第に 豚肉の比率が増えていったと思います。私は、その後牛肉が嫌いになり、わが家では 、すき焼きも豚肉でしてもらっていました。私は肉の脂身も嫌いで、お肉のなかでは鳥肉が一番使用頻度が多くなりました。母には「安上がりな子だ」と言われていました。 本能的に避けるようになったのだと、今は思っています。

☆中学の時は、一時期我家で玄米ご飯を食べるようになっていたことと、受験勉強で 運動量が減っていた事が考えられます。玄米には植物性油脂が非常に多く含まれてい るのです。植物性油脂の害として、異常にまぶしがる症状があります。

☆ 私が牛肉を食べるようになったのは、結婚後夫が牛肉を食べたがったからでした 。西日本で生れ育った夫は、牛肉が一番好きなのです。外食では高くて独身時代は満 足に食べられなかった と言って、ビーフカレーや焼き肉やすき焼きなどなどしょっ ちゅう食べる様になりました。私はいつも少なめに食べていたので、被害が少なかっ たようですが、夫は1年間でもろに害を受けたようです。牛肉の本場アメリカに行っ た当初は、夫は喜んでいましたが、アメリカの肉は脂肪が少なく、また薄切り肉も無 いので、ステーキばかりでは次第に飽きて、結局たまにしか食べなくなってしまいま した。

☆ 帰国後は、当然また牛肉の比重は大きかったです。子供たちは、牛乳・乳製品を 控えていたため、子供たちの症状は偶然にも軽減されましたが 、 かわりに「他の蛋 白質をしっかり食べさせないと」という脅迫観念のため、 豆腐や魚をたっぷりと食 べさせてしましました。そのため、湿疹が完全になくなる事はありませんでした。し かし、私があまり牛肉が好きではない事、大量に食べるとおなかをこわすため、(脂 肪性下痢)歯止めをかけることができていた事などで、夫もステロイド剤は使ってい たものの、それほど重症化せずにすんでいたようです。ちなみに、過剰の動物性脂肪由来の飽和脂肪酸 は、皮脂腺から分泌される他、蛋白質過剰タイプの湿疹の出ている所や、ベルトやゴム手袋、 靴などで擦れて弱くなっているところ、蚊に刺された跡など、皮膚が弱い所から出て くるようです。

そんなこんなで、”不思議な事に”治ったり悪化したりした様に見える症状も 、原因が分かって見ると何の不思議もなくなりました。気づかないうちに食生活がが らっと変わることって、意外に多いと思います。

 夫はその後、食生活を改善し、頻繁に使っていたステロイド剤を、徐々に離脱しま した。そして靴やゴム手袋で擦れるところも、湿疹が出なくなりました。今でも牛肉は大好きなので、不摂生が続くと湿疹が出てたまにステロイド剤を使う事もあるようですが、以前ほどは使 わずに済むようになりました。


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